どんな料理か
サンベイジー(三杯雞、sanbeiji)は、鶏肉をたっぷりの生姜、にんにくと一緒に、ごま油、米酒、醤油で汁気がほとんどなくなるまで煮詰めた料理です。台湾ではたいてい、仕上げ近くにタイバジル(九層塔)を加えます。たれはつやが出て肉にからみつき、塩気の中にほのかな甘みがあります。台湾のものは味つけがシンプルで、辛くありません。
生い立ち
名前は、ごま油、米酒、醤油を一杯ずつ使うことに由来します。どこで生まれたかには諸説あります。よく知られた話では発祥は江西省で、宋代の忠臣、文天祥が処刑される前に、同情した牢番が作ったといわれます。江西の客家の県、寧都の名物ともされ、台湾へは客家の移民が持ち込んだとする説もあります。
台北医学大学の歴史学者、郭忠豪は、知られている最古のレシピを1956年までさかのぼりました。新聞がこれを江西と結びつけるようになったのは、もっと後のことです。明代から民国期までの江西の地方志や料理書には、似た調理法はあっても、その名の料理は出てきません。郭が話を聞いた台湾のベテラン料理人たちは、この料理を倹約や、産後の母親のための米酒料理と結びつけています。ほかにも、病気になりかけたように見える鶏をこの方法で料理したという話や、麻油雞(ごま油で煮る鶏)の変わり種だとする話があります。
1970年代からは、地鶏料理店(土雞城)がこの料理を島じゅうに広めました。調理法はその後ほかの食材にも広がり、エリンギの三杯炒め(三杯杏鮑菇)は今やそれ自体が定番です。
作り方
生姜の薄切りをごま油で香りが立つまで炒めます。鶏肉を入れ、米酒と醤油を加えます。氷砂糖や麦芽糖を加える料理人もいます。昔ながらの土鍋では、最初は強火、その後弱火にして、肉にたれを吸わせます。バジルは最後に入れ、鍋はジュウジュウと音を立てたまま食卓に運ばれます。今のレシピでは、油はまるまる一杯よりずっと少なめです。
食べ方
家庭料理の店や地鶏料理店で取り分けて食べる料理で、白いご飯か粥と一緒に食べます。店によって作り方が違い、欣葉は骨なしのもも肉を使い、雞家莊は豚の血の餅(米血)を同じ鍋で煮て、バジルは入れません。
台湾各地では
- 高雄
- 高雄市立美術館の近くにあるレトロな家庭料理の店、賣塩順は、鶏もも肉を老生姜と三杯風に炒めた料理で知られています。ごま油、醤油、バジルの香りが濃厚です。




